ブータンでの業務も大詰めを迎えています。
本日は新校舎の建築予定地を視察し、設計業者との協議を実施しました。

建築予定地を視察し、設計業者から説明を受けました。
予定地はティンプーの郊外にありますが、渓谷の街なので車で30分ほど山を登ったところにあります。写真のように斜面の土地ですから、工事は難しそうです。

御覧のような、のどかな山間地です。
しかし、景観はよく空気も澄んでいます。市内は盆地で自動車が多いため空気が悪いのです。
視察後、管轄の労働人材省にて政府担当者を交えて設計業者と協議を行いました。
私は自動車整備科の実習場に関して、建物の構造や機材の選択についてアドバイスを行いました。

労働人材省での協議、少し緊張しました。
明日は業務としては最終日です。もうひと踏ん張り頑張ります。
自動車研究科
講師 澤山 晃一
ブータンでの業務も中盤になり、本日は民間の自動車整備業者との協議や、整備工場の視察を実施しました。
自動車整備業者との意見交換会で挨拶する私
まず、自動車整備工場の経営者との意見交換会を開催しました。
予想はしていましたが、彼らが訴える問題点を要約すると「近年の電子制御化された自動車の整備技術に対応できない」ということです。
また、ブータン政府は環境保護やエネルギー政策としてEVやHVの普及を目指しています。
しかしながら、現場を視察した印象は、実情は政策と大きな隔たりがあるということです。
自動車関連業者の集積する地域
その後、それぞれの経営者の整備工場を視察しました。自動車ディーラーや中小の整備工場は工業地域に集積しています。
職業訓練校の卒業生も多くがこの地域に就職しています。また、在校生の現場実習も行われていました。



民間の自動車整備工場
政策はともかく、私も自動車整備士の一人として現場の作業は面白そうでした。
現在の日本ではユニット交換が主流ですが、ここでは分解修理が基本です。自動車整備の原点を見たような気がします。
ただし、正しい作業方法とは言い難く、基本的な技術の必要性を痛感しました。
年末ですが、私はもうひと踏ん張りブータンで頑張ります。
自動車研究科
講師 澤山 晃一
ブータンでの3日目です。相変わらず寒いです。
今日は午前中にTTIの校長先生(女性です)から学校に関するプレゼンテーションがあり、 午後は市内の視察に出かけました。街で見かけた風景を紹介します。

ティンプーは野犬が多く、噛まれないように注意しなければなりません。

ガソリンスタンドはティンプー市内に数か所しかありません。ガソリンはリッター約90円、高いですね。

日本でよく見かけるEV充電スタンドが2か所あります。日産が寄付したリーフがあるそうですが、走行している車両は見かけませんでした。

至る所に国王の肖像があります。王妃が超美人で日本でも有名ですね。

偽ブランドもここまでくるとパロディですね。ちなみにコンビニは8-ELEVENです。

建築中の建物です。竹の足場は芸術品ですね。でも大丈夫でしょうか。

私も民族衣装を購入しました。男性用は「ゴ」、女性用は「キラ」です。
今日は少し息抜きです。
自動車研究科
講師 澤山 晃一
ブータンでの2日目の朝は、とても寒いです。

ティンプーは首都といっても、大抵の所へ歩いて行ける程度の街です。しかし、最近は自動車の保有台数が急速に伸びており、安全性の確保と公害の防止のために、優れた自動車整備士の育成が喫緊の課題です。

既存の職業訓練校(TTI)では日本の青年海外協力隊員も活動中です。しかし、施設の老朽化が進み、郊外の敷地に移転することになりました。私は早速、TTIでの調査や関係者との協議を開始しました。


教室では学生たちに紹介され歓迎を受けました。この国では、学校の授業は英語で実施しており大半の人は英語でコミュニケーションが取れます。また、女子学生も多く、実習の視察では臨時の技術指導となりました。(写真参照)


明日以降も各種の日程が予定されています。体調に留意し任務を果たしたいと思います。

自動車研究科
講師 澤山 晃一
皆さんこんにちは、自動車研究科の澤山です。
私はNATSの冬休みを利用して、ヒマラヤの小国ブータンへ出張中です。
ブータン王国は人口約80万人、九州ほどの国土は険しい山岳と急峻な峡谷によって分断され、谷ごと、村ごとに言葉が違うといわれるほど多様で複雑な文化を持っています。
「幸せの国」として知られていますが、厳しい自然環境もあり決して豊かではありません。そこで、アジア開発銀行(ADB)の援助により数か所の職業訓練校を移転、新築し、自動車整備士をはじめとする技術者のレベルを向上させるプロジェクトが立ち上がりました。
ところが、建物を建てても技術教育のノウハウに乏しく、カリキュラムや教材に関するアドバイスを依頼されました。NATSの30年間の実績や国際協力機構(JICA)等を通じた技術協力の経験を活かし、全面的にサポートします。
ブータンへは日本からの直行便はありません。成田を発ちタイのバンコクで一泊し、翌日のフライトでブータンのパロ国際空港へ到着しました。そこから首都のティンプーまでは車で1時間あまりです。道路はまさに峠道でありヒマラヤの中腹であることを実感しました。

ティンプーに到着後、市内を少し散策しました。この国は敬虔な仏教徒が多くクリスマスムードはありません。代わりに仏教寺院で何やら行事が行われており、私も飛び入り参加しました。

明日から業務を開始します。結果はまたレポートします。

自動車研究科
講師 澤山 晃一